人の一生は

「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし いそぐべからず 
不自由を常と思えば不足なし」

 一年には、晴れの日も雨の日もあるのが当然です。ここ西条市では、五十日以上も雨らしい雨がありませんでした。川は干あがり、庭木は枯れかけました。しかし、降るとなると時間当たり七・八十ミリという量が降りました。中部・関東・東北では、それ以上の量が降り、大変な被害が出ています。心よりお見舞い申し上げます。
その程度は問題ですが、雨を悪者にしている風にも見えます。実際に被害を及ぼすものなので当然そう考えるわけですが、我々生物にとって「雨」は、それ以上の「恵みの雨」のはずです。水がなければと考えるとどうでしょうか。
すべてがすべて人間の都合の良いようには行かないのが自然であり、その自然の中で生きる人間の人生なのです。有り余るモノの中に埋もれて、有り余る情報の中に孤立して、そうして何かを忘れている現代人。
人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし・・・
  生きること、それ自体が苦しいこと・しんどいこと、だから、焦りは禁物なのです。
不自由を常と思えば不足なし
  満足な状態が当たり前ではない。不満足な状態こそが当たり前であり、そう考えるといろいろなことが楽にもなるし、また、そこから進歩も生まれるのでは・・・
どうか、苦しい時、辛い時に、一呼吸して『人の一生は重荷を負うて・・・』と唱えてみてはいかがでしょうか。